実績があるのに落ちる?40代営業職の書類通過率を上げる方法

営業職で10年以上の経験があっても、
「書類が全然通らない…」
という悩みを抱えていませんか?
年齢、転職回数、自己PRの書き方…。原因が分からないまま落ち続けてしまうと、自信をなくしてしまうこともあります。

こんにちは。“ジョー”は元採用面接官。これまで100人以上の営業志望者と本気で向き合ってきました。
ここでは、40代営業経験者が「実績があるのに落ちる」理由と、書類通過率を上げる具体策をわかりやすく解説します。
この記事を読むメリット
- 営業経験が書類で評価されない原因がわかる
- 書類通過率を上げる自己PR・職務経歴書のコツが身につく
- 「40代だからこそ通る書き方」の具体例が手に入る
書類が通らない原因と対策を、わかりやすくまとめました。ぜひ最後までご覧ください。
1️⃣なぜ営業経験があっても書類が落ちるのか?

・採用側が40代に感じる“リスク”とは?
営業経験10年以上。成績も悪くない。それでも書類が通らない――。
この原因は、あなたの経歴そのものではなく、「企業が感じている不安」にあります。
採用側が40代の営業経験者に対して抱く主な懸念は、次の3つです。
企業は「実績」よりも、“柔軟性・協調性・再現性”を重視します。
書類の時点で、こうしたリスクをイメージさせてしまうと、いくら数字を出していてもスルーされてしまうのです。

経験がある人ほど、「自分のやり方」にこだわってしまう傾向がある。そこをどう伝えるかが勝負だ。
実際、書類選考の通過率は全体でも2〜3割程度と言われています。年齢や企業によっては、さらに厳しく見られることもあり、内容だけでなく“伝え方”が通過率を大きく左右します。※マイナビ転職「内定者の共通点」
2️⃣40代営業経験者が書類でやりがちなNGパターン

営業経験があるからこそ、「伝えるべきこと」を見誤ってしまう――
そんなケースを、現場では何度も見てきました。
ここでは、書類選考で落ちる40代営業経験者が、実際によくやってしまうNGパターンを3つ紹介します。
・「数字だけ羅列」の自己満アピール
「売上120%達成」「年間粗利○千万円」――
営業経験者にありがちなのが、数字だけを並べてしまう自己PRです。
一見インパクトはありますが、採用側が知りたいのは、その成果が「どうやって生まれたか」「再現できる力があるか」という“中身”と“再現性”です。
例えば、同じ数字でも以下のような違いがあります。
年間売上1.2億円を達成
築30年以上の戸建住宅を中心に、「外壁塗装+屋根補修」のセット提案を実施。個別対応よりも単価が上がり、成約後の紹介も増加。結果として年間売上1.2億円を達成。
数字“だけ”では伝わらない。
「誰に」「何を」「どう売ったか」まで伝えることで、初めて評価される内容になります。
・「自己PRが抽象的でぼやけている」
「粘り強く努力できる」「お客様に寄り添う営業をしてきた」
――よく見かける表現ですが、抽象的すぎて何も伝わらないのが実情です。
採用担当者は、「具体的にどんな場面で、どう行動したか」を見ています。
粘り強く提案し、お客様に信頼されました。
営業先の50代ご夫婦宅に4ヶ月通い、「雨漏りが不安だが、予算が限られている」との相談を受けた。屋根塗装と防水工事をセットで提案し、補助金申請のサポートとリフォームローンを併用。金額面の不安をクリアし、納得のうえ契約に至った。
“どんな壁があって、どう乗り越えたか”まで書ければ、強みは一気に説得力を持ちます。
・「古い・見づらい職務経歴書フォーマット」
営業のスキル以前に、フォーマットの古さや見づらさで落とされている人も少なくありません。
- 文字が詰まりすぎている
- 無駄に長くて要点がぼやけている
- 時系列が逆で読みにくい
- フォントや装飾が古い(Word2007感)
特に40代は、「気配り」と「読みやすさ」も評価ポイントです。
採用担当者が一日に見る書類は何十枚。
「読みたくなる書類」でないと、内容を見てもらう前に落ちてしまいます。

伝える内容も大事ですが、それ以前に「伝わる形式」でなければ意味がありません。
書類通過率を下げるNG自己PRまとめ表
NGパターン | 改善ポイント |
---|---|
数字だけ羅列 | 数字の背景・工夫・再現性を書く |
抽象的な表現(粘り強く努力等) | 実際の行動・場面・結果を具体的に書く |
フォーマットが古い/見づらい | 適切な余白・見出し・レイアウトを整える |
3️⃣書類通過率を上げる自己PRのポイント3選

「経験があるのに通らない」理由の多くは、“足りない”のではなく“伝わっていない”だけです。
ここでは、自己PRの説得力を高めるために、意識して加えるべき3つの視点を紹介します。
・「数字の裏にある“意図”を語る」
営業職において数字は重要です。
ただし、それだけでは「たまたま結果が出ただけ」にも見られてしまいます。
数字に説得力を持たせるには、「なぜその数字を追ったのか」「どう変化させたのか」といった意図を添えることが大切です。
例:足場塗装の契約率を上げるため、事前に外壁診断書を提示する流れに切り替えた。
相手が納得したうえで比較検討しやすくなり、提案の通過率が上昇。結果、受注件数も安定した。
結果を作る“考え方”が見える人は、別の現場でも再現できる人材として見られます。
・「読み手の立場に立った構成と文章」
採用担当者が1つの職務経歴書にかける時間は、長くて10秒。最初の5行が勝負とも言われます。
内容が同じでも、「伝わるかどうか」は書き方ひとつです。
いい営業が“提案資料を整える”ように、職務経歴書も“読みやすく整える”のが基本です。
・「組織への貢献」や「周囲との関わり」も加える
営業=数字だけと思われがちですが、企業が求めているのは「1人で完結する人材」ではありません。
- 現場と連携して段取りミスを防いだ
- 新人教育を兼任し、3ヶ月で独り立ちまでサポートした
- トラブル時に職人や事務とのパイプ役として動いた
こうした“周囲との関わり”が見えると、「この人と働きやすそうだ」と判断されやすくなります。

数字よりも、“人としての印象”が通過率を左右する場面は、実はかなり多いのです。
書類通過につながる自己PRの4ステップ
→ ターゲット・商材・手法を具体的に書くことで、営業の実像が伝わります。
→ 結果より「どう考えて動いたか」を示すと、再現性が評価されます。
→ 自分が組織の中でどう動けるかが、採用判断の大きなポイントになります。
→ 採用担当者が「読んでくれる」ように、余白・見出し・箇条書きなども工夫します。
4️⃣ジョーが見た “通過する書類” と “落ちる書類” の違い

面接官として書類を見ていた頃、
「数字は立派なのに落とした人」と、「数字は平凡でも通した人」がいました。
違いは、たったひとつです。
“自分の仕事を、言語化できているかどうか”でした。
✅面接官として「評価した書類」の共通点
通過する書類には、「自分の仕事をどう理解しているか」が滲み出ていました。
たとえば――
雨漏り対策のご提案について、「お客様が不安に感じていたのは価格ではなく、“工期中の生活動線”でした。そこで、工期と動線を図解した資料を自作し、ご夫婦の相談に役立てていただきました」
この一文を読んだとき、私はこう感じました。
「この方は、仕事を“こなしている”のではなく、“見つめている”な」と。
売上だけでなく、相手の不安に先回りして、形にしている。
その姿勢が、文章の中から伝わってきたのです。
派手な実績ではありません。ですが、「この方はまた同じように結果を出せるだろう」と感じられる内容でした。
そういった内容が書かれていると、面接する側としてぜひお会いしたくなります。
✅「スピードが信頼につながった自己PR」
営業経験の中で、自分が「特別なことをしてきたわけではない」と感じている方も多いと思います。
ですが実際には、“早さ”そのものが信頼となり、それが成果につながることは少なくありません。
ある職務経歴書に、こう書かれていました。
この一文を読んだとき、私は非常に強い印象を受けました。
飾り気のない言葉ですが、“何を大事にして仕事をしてきたか”が明確だったからです。
「すぐに動く」――それは、営業として特別なスキルではないかもしれません。ですが、相手にとってはそれだけで「この人なら任せられる」と思える判断材料になるのです。

スキルより先に信頼を得る――それを支えるのが “スピード” なんです。即対応ができる営業は、それだけでチャンスを増えます。
5️⃣書類改善に役立つ支援サービスと活用法

・40代が活用すべきサポートと注意点
無料で使える職務経歴書添削サポート
登録だけで添削が受けられるサービスは多く、自分の弱点を客観的に見つけるのに有効です。
40代向けに強い転職エージェントの特徴
年齢に対する不安や書類通過率の低さにも理解があり、改善提案も具体的です。
使ってはいけないテンプレートの見分け方
ネットのひな形をそのまま使うと、“その他大勢”と見なされ、埋もれやすくなります。
書類作成+応募戦略の一体化がカギ
書類と求人選定はセットで考えるべきで、サポートを受けながら組み立てると成功率が上がります。
書類作成×エージェント活用の流れ
STEP1 登録 → STEP2 添削受ける → STEP3 書類改善+求人戦略立案 → STEP4 応募・面接準備
6️⃣まとめ|書類通過を左右するのは「内容」だけではありません

・伝える準備が整った人から、チャンスをつかんでいく
営業経験がある40代の方でも、職務経歴書や自己PRで損をしてしまうケースは少なくありません。
大切なのは、「何をやってきたか」だけではなく、「なぜその行動をしたのか」「どんな工夫があったのか」まで言葉で伝えることです。その積み重ねが、“この人と一緒に働けそうだ”という評価につながります。
難しいテクニックは必要ありません。自分の仕事を、正直に、丁寧に見つめて言葉にする――それが通過への一歩です。

書類って、自分のやってきたことを、ちゃんと見つめるチャンスでもあります。ひとつずつ、整えていけば大丈夫です。
書類が整ったら、次は「年収アップできるかどうか」です。面接官の視点からその違いを解説しています。
